2月某日 ボランティア研修会

札幌市社会福祉協議会のボランティア研修会に参加しました。今回は仙台市のボタンティアセンター関係者の講義(写真左)と、ボランティアセンター運営の実習(写真右)です。

 仙台の話で印象に残ったのは、震災直後の連絡手段の途絶えた状況での、現場の
責任者の判断の重要性です。スーパーマーケットは店長の判断で、客を全て内部に受け入れ避難してもらったところと、全て退出してもらったところに二分されたそうです。避難を受け入れたところは当面の寒さをしのぎ、商品の食料や生活物資の提供を受け、多数の人が命を失わずに済んだそうです。また、ある公民館の館長は日頃は飲みニケーショに熱心で尊敬されていなかったが、公民館の避難民の食料調達が滞ったところ、飲み友達のパチンコ店主に頼み込み景品の食料を供給してもらって当座を凌いだ等々、本社や上司に相談できない状況でこそ、現場の長の真価が問われるという貴重な報告でした。

 ボランティアセンターとは、被災者の何をして欲しいかと、ボランティアの何をしたいかの、いわゆるミスマッチを調整する機関です。震災直後の混乱期は、警察、自衛隊、行政、日赤、NPO法人等々がそれぞれ独自に活動を展開し混乱と不効率を招いたため、今後は自治体の社会福祉協議会に一本化されたということですが、あまり周知されていません。社会福祉協議会はもともと障害者やお年寄りをサポートする機関で、震災時もそうした社会的弱者を救済する任務はありましたが、震災時は弱者強者関係なく支援を必要としているため、新たに対策本部等を設けて組織を肥大化させることなく、社会福祉協議会に一本化し権限を与え常時災害の備えに当たることになり、今回の研修もその一貫です。
 今回はセンターの敷地を広く使いロールプレイングを行い、、被災者の聞き取り役、機材や配車の手配係、ボランティアの振り分けと任務の説明係、そして避難民やボランティアを実際に体験してみて、課題の抽出と対策の協議など、いざという時に戸惑わないように、得がたい経験をしました。

    


3月某日 Pittcon出張

Pittconとは、ピッツバーグカンファレンスの略で、アメリカ版の分析機器展です。機器分析の開発に熱心だったピッツバーグ大を中心に、メーカー、ユーザー、代理店等が集まり学会と展示会を開催したのが始まりだそうで、年々盛んになるとともに、毎年ピッツバーグで開催するのはマンネリになるため持ち回りになり、今回はフロリダのオーランドでの開催となりました。日本の展示会とは雰囲気が違いいきなり商談が始まったりするという様子を確かめたく、分析産業人ネットのツアーで参加しました。なんとアメリカ本土は学生時代に旅行して以来、40数年ぶりで、成田、デトロイト経由の17時間の移動はエコノミークラスであったため正直参りました。オーランドは気温26度のリゾート地、展示会場は東京ビッグサイト程度の規模ですが、南国のカラッとした環境での開催は気分までウキウキしてきます。しかしながら弊社の装置はこの展示会にはちょっと合わないかなという感もして、視察は一日で終了して、翌日はディズニーワールド見物、最終日はケネディースペースセンター見学に切り替えました。

    

 日本のディズニーシーも見たこたがないので、先に本場を見るチャンスと思ったのですが、デュズニーシーはディズニーワールドの一部で、アニマルキングダムがディズニーワールドの中心だそうで、そのアニマルキングダムを待ち時間無しで早周りできるツアーに参加しました。そのなかでも中心はアフリカゾーンで、サファリ車に乗って回ると、まさにサバンナそのもので、行く先々にワニやキリン、シマウマ、原色の野鳥、ヤマアラシなどが生き生きと生息しているのが目の当たりにできます。ウオルトディズニーは本当に動物が好きだったようで、ただただ感心するばかりです。最後はライオンキングのミュージカル鑑賞。恥ずかしながら劇団四季などで巡演しているライオンキングはデュズニーが本場だったことを知らず、これまた本場を先に鑑賞する幸運に恵まれました。(さらにそのディズニーのルーツは手塚治虫のジャングル大帝だそうです。うかつにも知りませんでした。)

  

 翌日はバスで1時間程度のスペースセンターです。すでに月面着陸やスペースシャトルのミッションを終了し、これからはお金を出せば宇宙旅行ができるとか、スペースセンターを一大観光スポットにして収益を上げる方に方向転換しています。したがって大半を見学者に公開するサービス振りで、実物のアポロやジェミニ、エンデバーを目の当たりにして圧倒されました。3Dの宇宙旅行も迫力満点で、アメリカのスケールの大きさと誇りを体感した一日でした。
余談ですが、アメリカでは緊急通報の番号が911番でした。日本にもそのうち119番が311番になるのでしょうか。


  

 もうひとつ余談ですが、帰りの長時間飛行で、芥川賞受賞作品の「道化師の蝶」を読みましたが、何と文中に「飛行機の中で読む本」という記述があり、なんたる偶然と、びっくりしました。たしかに飛行機の中だからか、終わりまで読めました。この件は次回にまた・・・
  

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